PrePass Monograph in Mathematics 「 M101 複素数による図形表現」テキスト1冊+解説DVD3枚<特別リングサイド映像>

プリパス「知恵の館文庫」では,新シリーズ「モノグラフ講義録」を立ち上げることになった。

PrePass Monograph in Mathematics である。

モノグラフとは,ある一つの問題に関する研究を記した研究論文のことをいう。

数学の講義のなかでも,テーマ・トピックを絞り込んだ特別講義は,モノグラフと呼ぶにふさわしいので,このように命名した。

 今回は,理系数学の天王山のひとつ「複素数」について取り上げる。

私は,遊歴算家(旅する数学者)稼業を続けるにあたり,各地の先生方から要望のある単元・内容を講義することが多いのであるが,この「複素数平面」は,リクエストが圧倒的に多い単元の1つと言ってよいだろう。

そこでこの講義では,複素数を利用することで可能になる図形の表現を取り上げ,整理することを試みた。

 第1章は〈回転〉について取り上げるが,まず確認したいことは,回転とは複素数平面(あるいは旧課程での行列)の専売特許ではない,ということだ。

三角関数を使いこなせれば,任意の角の回転は問題なく実現できる。

この操作を自動化したのが,複素数による回転の表現である。

ここは,単に覚えるのではなく,しっかり理解したい。

 第2章は〈軌跡〉である。

大学入試問題では1次分数変換による軌跡の出題例が圧倒的に多く,これらの背景には〈反転〉が関わる。

ベクトルや三角関数の分野と連動させた理解に導くように講義した。

 第3章は〈領域〉である。

領域を表すには不等式を使う。

しかし,複素数そのものには大小関係という概念がないので,複素数において不等式を使うには,絶対値や偏角を駆使して,間接的なワザをかける必要がある。

 このような形で,複素数による図形表現の手法を整理する講座を開いたので,記録に残した次第である。

  • 商品価格:18,360円
  • レビュー件数:0件
  • レビュー平均:0

素数 関連ツイート